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研究室の紹介

認知心理情報学和田裕一准教授) 

blank 本分野では,知覚プロセス(五感のメカニズム)や注意(知覚情報の取捨選択),記憶,イメージ,感性など様々な認知処理の特性に関して、主として実験心理学的手法による研究を行っている。また,コンピュータの利活用における心理学的諸問題に関する研究も行っている。主な研究テーマは以下の通り。

視覚伝達に関する認知心理学的研究(和田研究室)
 情報化社会といわれる現代では,メディアを飛び交う情報の種類や量はこれまでにない増加をみせている。このような状況の中で,膨大な情報を的確に整理し有効に伝達する視覚情報の役割はますます重要度を増してきている。さらに,スマートフォンやタブレット等の携帯端末,デジタルサイネージと呼ばれる電子広告媒体の普及は,これまで紙媒体が中心であった視覚伝達における表現やデザインのあり方を変容させつつある。本研究テーマの目的は,多種多様な視覚デザインをわれわれがどのように認知し,そこにいかなる感情や動機付けを見出すかについて実証的に検証することである。主にマンガやWEBデザイン,ダイアグラム等を対象として,アイトラッキングや心理物理学的手法を用いた実証研究に取り組んでいる。

ICT利活用がユーザーの心理面に及ぼす影響に関する研究(和田研究室)
 今後ますます進展する高度情報社会を見据え,情報活用リテラシー,ユーザビリティ,デジタル・ディバイドなどいった現在の情報環境を取り巻く諸問題を検討していくことが重要な課題となっている。本研究テーマは,パーソナルコンピュータ(PC)やタブレット端末,スマートフォンといったICT機器やインターネット検索,電子メールやSNS等のサービスの利用が生活の質や精神的健康に及ぼす影響に関して調べることを目的としている。特に,情報弱者として称されることの多い高齢者ユーザーを対象として,PCの利活用が高齢者の精神的健康 やQOL(quality of life)の向上にいなかるかたちで寄与しうるかという問題に対して,質問紙調査やインタビュー調査等を用いてアプローチしている。

コミュニケーション心理学邑本俊亮教授) ※兼任

blank  本分野では,人間の言語コミュニケーション活動(読む,書く,話す,聞く)の認知過程や学習・記憶に影響を及ぼす諸要因に関して,主として実験心理学的手法による研究を行い,得られた成果を教育や防災などさまざまな領域における実践に応用することを目指している。主な研究テーマは以下の通り。

言語理解に関する認知心理学的研究
 人間のコミュニケーションの大きな特徴は言語の使用である。コミュニケーションの送り手は言語によって意味を伝え,受け手はそれを理解する。本研究テーマの目的は,人間が言語情報をどのように処理し,理解しているのか,その心内メカニズムをさまざまな実験手法を用いて解明することである。具体的には,単語認知を成立させる要因,文の統語解析の認知過程,文章や談話を理解する過程と記憶表象などについて,心理実験,アイトラッキング,脳波計測などの手法を用いて研究している。

効果的な教育・学習方法に関する研究
 現在,教育現場では,伝統的な講義型授業に加えて,教師と学習者の双方向的な教育,あるいは学習者の主体的な学びを促すためのアクティブラーニングなどが盛んに導入・実践されている。本研究テーマは,多様化する教育場面における教育の効果を検証しつつ,効果的な教育方法を提案することを目的としている。大学生あるいは小学生を対象に,学習方略の違いによる学習効果の比較検証や有効な授業デザインなどに取り組んでいる。また,教育内容として防災・減災教育への応用も視野に入れている。その関連で,起震装置と近赤外分光(NIRS)装置を用いた脳機能イメージング研究も展開している。

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